振り返れば旅をテーマに写真家として、ヨーロッパやアジアを中心に世界各地を歩きながらシャッターを押し続けてきました。1枚1枚の写真に思い出は尽きませんが、私のこころに深く残っているのは、「花のある情景」です。
 
 標高2000メートルのスイスアルプスの高地で冷たい風に揺れていた小さな高山植物の花々。スペイン・アンダルシアの大地を黄金色に染めていたヒマワリの花。そして、タイのゴールデントライアングルに足を踏み入れ撮影した禁断のケシ畑の白い花……
 
 いま私たちが暮らすデジタル社会は、何事もコンピューターのデータ処理の都合で0と1に強引に振り分けられ、スピードと効率が価値のあるものとされる時代です。花に魅せられ、美しい花を慈しむ潤いのあるやさしさが少し見失われてはいないでしょうか。
 
 命のすばらしさとは何か、こころを繋ぐとはどういうことか、すべての答えは、誇らしく、凛と咲き続ける花の命の輝きに向き合うことのなかにあると思っています。
このウェブサイト「花日和」は花と園芸を愛する人と出会うギャラリーになることを願っています。